第7章 大英博物館(六日目)
1.大英博物館
2.セント・ポール寺院
3.ロンドン名物タワーブリッジ
4.さらばビッグベン
1.大英博物館
いよいよイギリス旅行の本格的な一日目だ。
一日の初めは入浴から始まる・・・
のだが、かなめといながきは、相変わらず昨日から続く「トイレのにおいがビッグベン」に耐えられず、西洋の悪習慣「ユニットバス」を呪いつつもシャワーを浴びたのは結局俺だけだった。それにしてもこの芳香は一体何か。これがイギリスなのか。
その後、朝食。
あの感動的なまでに旨かったパリの朝食に比べると、お世辞にもあまり美味しいとはいえないロンドンの朝食。
使っているバターの質が違うのだろうか。食事の内容自体はパンが中心でそれほど変わらない割には、歴然とした差が出ていた。
ここで日記の元になっているメモを読むと、「いながき無関心」と書いてある。
何に対して無関心なのだろう。トイレの匂いだろうか。朝飯だろうか。
まぁ、たいていのことには無関心なのだが。
というわけで、ちょっと遅めのスタートとなり、我々は大英博物館に向かう。
個人的にはイギリス最大のイベントのつもりだ。
ホテルのあるアールズコートから、一日乗車券を買ってホルボーン駅に向かう。
電車の中は結構混んでいた。
途中、日本人の女性がぶつかってきて「すみません」と言われた。
その後彼女は「See you」といって去っていった。
一貫性の無い女だな・・・
と、そんなこんなでホルボーン駅。どうもここに大英博物館があるらしい。
途中、おもちゃ屋があったので寄ってみる。
ふと思い立って、スパイダーマンのフィギュアを買った。
何に使うかは後のお楽しみ。
なお、フィギュアにはクモの形をしたプラスチック製の物体と、用途不明の空気入れが同梱されていた。
まったく外人の考えることはよく分からない。
ちなみに、何故か表示されていた金額より「少しだけ」安かった。
なぜだろう?
さらに大英博物館に近づくと、もう一軒のおもちゃ屋を発見した。
そこには、様々なモノポリーが売られており、ぜひともお土産に持って帰りたいところだったが荷物になるのであきらめた。
なお、そこには
・スターウォーズモノポリー
・デラックスモノポリー
・アメコミモノポリー
Etc...
があった。よく考えるとスターウォーズもデラックスも日本にあるような気がする。
そんなこんなで、ついに到着大英博物館。
イギリスの誇る、世界でも有数の博物館。 「戦争で世界中からぶんどってきた盗品の博物館」と言われている。 ちなみに入場は無料だが、入り口に募金箱のようなものがあって「2£は入れてくれ」と書いてある。 |
上にも書いたが、一応無料なのだが、入り口には「少なくとも2ポンドは入れてくれ」と書いてある。
つまり約400円。
しかし払わなくてもいいお金を払うこともないだろうというか盗品博物館なので、入れなかった。
単にケチなだけという話もあるが。
中に入ると、いきなりロゼッタストーンがあった。
ロゼッタストーンは、ナポレオンがエジプト侵攻時に見つけた黒色の石でできた記念碑で、古代エジプト語のヒエログリフとヒエラティック・そしてギリシア語の3種類で文字が書かれている。
ギリシア語以外の文字は当時解読不能とされていたのだが、3つの言葉で同じ内容が書いてあったため、翻訳ができるようになったのである。
で、どうもそれが触れるようになっている。
つい数日前、ハムラビ法典を触ってきた我々としては、このチャンスを逃すわけには行かないとベタベタ触ってみた。
すると、隣に英語でこんな文字が。
「レプリカ」
やれやれ。2£払わなくて正解だったズラ。
さて、中を探索。
大英博物館の中は広い。
最初2階建てなんだと思っていたら、どうやら5階まであるらしい。
内容としては、やはりエジプトのものが強い。やはり歴史的な関わりがあるのだろう。
その割にはインドのものが少なかったりもするのだが。
ところで、言うまでも無いことだがかなめといながきは相変わらず無関心である。
特にいながきに至っては「無関心の極み」といっても過言ではなく、本当にどうしようもないくらいやる気が感じられない。
二人そろって「椅子椅子椅子・・・」などと言っているので、とりあえずその辺に座らせて一人で回ることにした。
全体の感想としては、ルーブルか大英博物館かといえばルーブルな気がする。
何かルーブルのほうが面白いものがたくさんあった気がするのだ。
まぁ、好みの問題なのかもしれないが。
なお、博物館で神話の本を買った。約7ポンド×9冊。
まさかこれを卒論で使うことになるとは。。。
2.セント・ポール寺院へ続く