第三章 霧の摩周湖

1.最も北海道
2.釧路湿原

3.霧の摩周湖

<本日の予定>
・釧路で昼飯
・摩周湖の霧を晴らす

2.釧路湿原

12:23、釧路の和商市場に到着。やっと昼飯である。まともに朝飯を食った記憶がないので、感慨もひとしお。

この市場は特殊な形式を取っている。もちろん普通に買い物をすることもできるのだが、ここの名物は何と言っても「勝手丼」である。市場の端っこの方に丼に入ったご飯(100円〜300円まで、50円単位)を売る店があり、そこで丼をもらってから、市場中を廻ってその上に具を載せてもらうのだ。

各自丼を買い、思い思いの場所を廻る。今回の主役は、なんと言ってもはるかである。はるかは、いくらが食えない。たらこも食えない。いくらが食えないと、北海道旅行も1割引である。そんなはるかが、いきなり市場の兄ちゃんに捕まる。

兄ちゃん「ここの勝手丼が有名になったのは、うちのイクラのお陰なんだよ」

いかにも商売人っぽい兄ちゃんである。はるか、イクラというだけで死ぬほど嫌そう。とうとう、逃げていき、しばらく姿を消してしまう。

はるか以外は、少しずつイクラを試食させてもらう。……確かに、言うだけのことはある。すげぇ旨いわ。

というわけで、ご飯をもらって勝手丼作成。
俺は今回の旅の目標が「うに丼」なので、とりあえずウニ優先である。

ウニが売ってる店に行く。
するといがたが、ウニを買って少しだけ分けて欲しいという。
ウニ嫌いのはずのいがたがウニを食いたいというのは非常に珍しいことである。どれくらいすごいかは、ゆみこならわかるだろう。

しばらく悩んだ後、うに一パック買う。なんと、1600円
これを、100円分ずついがた・たけし・まこりに売りつけ、1300円分のウニを乗せることにした。ちなみにはるかは姿を消している間に、自分でウニを乗っけていた。

他に、くじら、かにのふんどし(かに一匹につき一つしか取れないらしい)、カニの足、いくら(300円分)などを買う。

しめて、2300円。悪くない買い物である。

蛸の一種であるまこりは、共食いを始めた。
人よりイクラにこだわるいがたは、ウニを旨いといっている。
別の意味でイクラにこだわるはるかは、独自路線で立派に海鮮丼。
たけしは………よくわからないが、やっぱり食うのは速かった。

充分に満腹感を得、次の目的地は釧路湿原である。
釧路駅からそう遠くない場所にある釧路湿原は、教科書にも出てくるくらい有名な場所。

釧路駅前で何かお祭りをやっているようだ。その時、突然怪奇現象が起こる。

まこり「あーーーっ!!まこりまこりまこりまこりまこりまこりまこり

奇声を発することで有名なまこりだが、自分の名前を連呼するのを見るのは初めてである。何事か!?

まこり「まこりまこりまこりまこりまこりまこりまこりまこり

もうどうにも止まらない。どうしよう。このまま捨てていくべきか?


と、よく見ると駅前ででアニメショーか何かをやっているらしい。鬼太郎の着ぐるみが踊っているのが見える。どうやら、「止めてくれ」が言えなかったようだ。日本人にしとくにはもったいない

しかし我々は完全に無視を決め込み、スピードアップ・オザワゴンが無情に釧路湿原へ向かう。

釧路湿原到着。中に入る途中、踏み切りがあった。まさか踏み切りに引っかかったりはしない。何しろ、ここを走る電車は「30分に一本」「時速30km」の、ノロップ号なのである。

と思ったら、「30分に一本のノロップ号に引っかかる」日記に書いてある。しかも、危うくぶつかりそうになったそうだ。恐るべし、オザワゴン。

そんなわけで、釧路湿原。看板に寄れば、湿原を展望できる場所まで、入口から8分かかるらしい。移動に時間がかかることで世界選手権に出場が見込まれている我々にとって、果たして何分かかるのか。こういう、「〜まで何分」という標識は、2倍して1たせというのが定石である。というわけで、とりあえず何分かかるのかを試すために、ストップウォッチで計ってみることにした。

時間を計っていると、マジになる新聞部。山登りなのに思いのほか歩みは速く、フタを明ければなんと6分45秒で到達。大会新記録である。

頂上の展望台からは、釧路湿原が一望できる。見渡す限り緑色。FFIXにこういうシーンがあった気がするなぁとちょっと既視感を感じながら、だだっ広い湿原を眺める。湿原の正体はよくわからなかったのだが、どうももともと湖か何かだったところから、微妙に水が引いたものらしい。

帰り道。やっぱり、時間を計る。ただし、今回は急がない。急がず慌てずどれくらい時間がかかるかのチェックである。

自生するトリカブトに目を奪われるはるか。落ちている全てのキノコにひっかかり、引っこ抜くまこり。次々に新聞部本気モード発揮である。なかでも、松茸を模した怪しげなキノコたちに、メンバーの誰もが驚きを隠せなかったが、これはきっと湿原管理者の仕掛けた罠なのだということで結論が下った。

さて、本気モードでの我々の記録は……47分42秒。まさに、本気を出せばこんなもんである

コメント集その4 「釧路の感想」

たけし はるかにいくらを食わせたかった
まこり いくらほっぺた落ちそう
はるか ウニサンマがおいしかった
いがた 「まこりまこりまこりまこり…∞」ついに退化。
新聞部もやりゃあできるじゃん6s30min


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