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第1章 ヤンキースタジアム(初日)

今回の旅の目的は、アメリカはニューヨークと、ナイアガラの滝。

ナイアガラはアメリカ滝とカナダ滝の二種類があるのだが、見栄えもよく地図も塗れることから(笑)、カナダへの移動をオプションで含むツアーを申し込んだ。

だが・・・その罠だらけの旅行会社IACEに、我々は散々苦しめられるのであった。。

1.出発

11時半に実家を出て、いながきカーで成田空港へ移動。
なお、いながきは、高い車を買ったそうだ。車種は忘れたが。帰国次第、納車らしい。
大学の頃から妙に成金趣味っぽかったいながきだが、やっぱり高い車を買って金持ち感をアピールするのが目的なんだそうだ。

さて、旅行会社から指定された集合時刻は13:55なのだが、大幅に遅刻ぎみだ。
というか、空港に取ってある駐車場の場所がわからない。
駐車場に電話しても、誰も出ない。ひどい会社だ。

空港周辺でグルグル回るいながき。
焦って道路を逆走しかけるいながき。
こんなところで死にたくない。
それは、納車が近いいながきも同じだろう。

何とか駐車場を発見して、空港へ向かう。
それにしても、成田は遠い。
それはもう、べらぼうに遠い。
千葉県在住なのに、2時間ぐらいかかる。何なんだ。
結局、集合時間より一時間遅れぐらいで空港に到着した。


ギリギリで航空券をもらって、3万円ぐらいドルに変えてから出国。
レートから言っても、日本でドルに変えた方が大分有利なのだ。

ちなみに、飛行機会社はNW(ノースウェスト航空)なのだが、NWは15:05までに入らないと飛行機に乗れないらしい。
15:55出発なのに。ということで、遅れて来た俺らは、かなり厳しいタイミングで出国審査をする必要がある。
しかしまぁ、韓国や西欧旅行の出国審査に鬼のように時間のかかっていたのに比べれば、パスポート見せれば済む時代になって、本当によかった。

ちなみに、飛行時間は約11時間。思ったより短かったのだが、西→東は風の影響か何かでいつも速いのだ。
逆に、帰りは13時間ぐらいかかる。結構違うのである。


飛行機の中では、出発まで忙しすぎて何の予定も立てられなかったため、気合で予定を立てる。
新たに明らかになった「ナイアガラの滝は、ツアーの紹介文では初日だったが、旅程表では二日目になっている」という事実は、旅行会社に対する新たな疑念を我々に呼び起こさせたが、もう今更どうしようもない。

なお、機内では隣に座っていた外人がノートパソコンに何か打ち込んでいた。
ちらっと覗いたら、なんと中身は「韓国旅行記」だった。もちろん英語だが。。

ちなみに機内食は、チキンカレーと焼きそばだった。
焼きそばって言うからてっきり中華風の焼きそばが出てくるもんだと思ってたら、ソース焼きそばだった。
ちょっとやられた。


相変わらず飛行機の中は苦痛以外の何者でもないが、ともあれ機内での長旅を終えて、ニューヨークはJFK空港に到着。
到着は、10/18の14時ごろ。出発が16時ぐらいだから、二時間ほど遡ったことになる。
分かってはいても時差は不思議だ。



2.マンハッタン


国際テロの影響もあり、アメリカ入国時はさすがに並ばされた。しかしまぁここの審査が厳しければ厳しいほど、入国してからの安心度もUPするというものだ。よしとしよう。

入国審査後、現地ガイドに出会う。

なんか、一言一言が妙に仰々しい、漫談みたいなしゃべり方をするガイドである。
いながきは最初、「あのしゃべり方は日本人じゃない」と言っていたが、しゃべり方が大げさなだけでれっきとした日本人だった。
名前はソワさんらしい。漢字は不明。
まぁ、ニューヨーク在住らしいが。。

いながき 「何か不安だったけど、何とか旅は続けられそうだね。。
るしふぇる 「んんん。。。


旅行会社に対してかなり不安な思いをしてここまでやってきたわけだが、実は俺にはまだ不安があった。
旅程表には「ホテルバウチャーを航空券と一緒に受け取ってください」と書いてあったのだが、そんなものもらってないのだ。
渡し忘れたのか…? まさか、空港に遅刻したからくれないなんてことないだろうしな。。
多分あの会社のことだから、結局この空港でもらえるんだろうけど。。


るしふぇる 「最大の課題は、ホテルに泊まれるかだと思うよ

そんな俺の発言も、楽観的な予想の裏返しである。
本当にやばいと思ってたら、そんな余裕のある発言は出ない。

だが。
あの旅行会社はそんなに甘くはなかった。


ガイド 「ホテルバウチャーを持ってきましたか?
るしふぇる 「!! いや、もらってないですけど。。
ガイド 「え? 本当にもらってないんですか?無いと、泊まれないですよ?
るしふぇる 「そりゃまずいですね。。
ガイド 「エマージェンシーです。


現地のオフィスに連絡を取ってもらう。
この人は俺らが使っているIACEのガイドではなく、複数の旅行会社が共通で使用する現地ガイドらしい。
だから、詳細はこの人も分かっていないようなのだ。

とりあえず、他の旅行会社の人もあわせて5人ぐらい同じバスに乗り、各ホテルへ移動。
だが、IACEからの連絡がなかなか来ないため、俺らのホテルは後回し。
大丈夫なのか…本当に。

最悪、バウチャーをFaxで送って、帰るまでに何とかするようになるだろうということだが。。


NY内をグルグル回った後、ガイドの携帯に電話が。

ソワ 「良かったですね。バウチャーは、既にホテルにデリバリーされてるそうです
るしふぇる 「え、それって、Faxじゃなくて、現物がですか?
ソワ 「そうです。もう、モノがあるそうです



なんでそんな連絡体制すらできてないんだ、この旅行会社は。。。
14時に空港に着いたのに、ホテルに着いたのは17時ごろ。時間無駄にし過ぎ。
チェックイン自体は、パスポートを見せれば分かってもらえた。
危ないところだった。。

しかし。
1つ、些細な問題が。
これ。。。旅程表に書いてあるホテルと、住所が違う


ここで簡単にニューヨークの地理について説明しておこう。
我々の行動の殆どは、ニューヨークの中心、ニューヨーク・ニューヨークと呼ばれる巨大な中州、マンハッタン島である。
二本の川に挟まれた東京23区程度の広さのこのマンハッタンには、およそニューヨークの観光地のほとんどが集中している。

マンハッタンは京都のように碁盤の目状に区画が分かれていて、縦の道をアベニュー(〜街)、横の道をストリート(〜通り、〜丁目)と表現する。だから、街のほとんどは数字で表現すれば大体の位置は分かる。

・アベニューは東から西
・ストリートは南(ダウンタウン)から北(アッパータウン)


に向けて数字が増えていく。
だから、現在地が8th Avenue,42nd Street で、目的地が5th Avenue,86th Streetだったら、北東に進路を決めればいいわけだ。覚えるとかなり移動が楽になる。というか、覚えてないと確実に迷う。

ちなみに、歩くとアベニューは一区画5分ぐらい、ストリートは一区画1分ぐらいかかる。それで、目的地までの時間も大まかに把握できるのだ。

以上を踏まえたうえで、地図を確認する。
ホテルの場所が明らかに違うのだ。
どうやら、旅行会社が、「名前が似ているけど有名な別のホテル」と混同したらしい。

ホテルの名前は正しくて、住所が間違っている。
って、入国審査のときの書類も間違って書いてしまってるんだが。。。。

本当にミスが多い。あの会社は。


ニューヨークに関する情報を追加で。
マンハッタンで「行ってはいけない場所」を三箇所教えてくれた。

・ハーレム(黒人街。125番通りだけは綺麗になったが、それ以外は廃墟が多くて危険)
・夜の公園(セントラルパークは、昼間は平気だが夜は人気がないため危険)
・川沿い(倉庫街。やはり人気がないため、危険)



それと、交通手段。
・地下鉄は、2ドルでどこでもいける。
・7ドルで、一日乗車券が買える。
・それ以外は、メトロカードで好きな額だけ入金が可能(Suicaみたいな感じか)



ホテルで少し落ち着いた後、街の探索に出発。
日本時間だと。。。午前4時ぐらい。サマータイムなので、時差は11時間。
とりあえず、小腹が空いたのでホテルの向かいのマクドナルドに行く。

アメリカのマックは、モノポリーキャンペーンをやっていた。
パリでもそうだったのだが、ポテトについているシールを集めて、多分同じ色の土地を集めるんだろう。
台紙は置いてなかったが。。
やっぱり、モノポリーはアメリカに根付いてるんだなと感心する。


また、巨大なコーラを持ち歩くアメリカ人をよく見かけた。
あれは、紙コップじゃなくて紙バケツである。信じられない量のコーラが入る。
びっくりドンキーのびっくりコーラがはだしで逃げ出すぐらいのサイズである。

なお、アメリカだからといってハンバーガーのサイズが日本よりでかいわけではない。ハンバーガーはハンバーガーで、日本と同じだ。

だが、特別でかいハンバーガーが普通に標準扱いされているのは事実だ。
メニューの一番上にビッグマックが来ている。
日本でも一時的に存在していた、やたらとでかい1/4ポンドバーガーもある。
下の方にこじんまりと、ダブルチーズバーガーなどが書いてある。
ちなみに、普通のハンバーガーは発見できなかった。。


マックを出て、ホテルの近くにあるマンハッタン・モールへ行ってみる。
若者向けの巨大ショッピング・モールらしいのだが、特にこれと言って目新しいものは無かった。
水圧でマッサージをする画期的なマシンがあったぐらいだ。
いながきがものすごくやりたそうだったが、並んだり実際マッサージされたりで時間がかかりそうなので諦めた。



3.ヤンキースタジアム


その後、地下鉄に乗ってヤンキースタジアムへ向かう。

そう。今日は、ワールドシリーズ第一戦。
NYヤンキース松井が初めてワールドシリーズに出場する日なのである。


・・・・・・とは言っても、チケットなんか手に入らない。
あくまで、雰囲気を味わいに行くだけだ。
ちなみに、チケットを買えるのは年間シートを持ってるような人ぐらいらしい。
それでも、定価は200ドルぐらい。
プレミアがついて、普通に買うと600ドルとかするそうだ。

球場の周りは、当然のことながら人でごった返していた。
警備員というか警官も相当数うろついている。
ダフ屋も多いのだが、最近はコピーを使った詐欺が流行っているらしく、信用ならない。
ものすごい勢いで儲かるらしい。コピー詐欺。
やがて日本にも輸入されるかもしれない。コピー詐欺。

球場の近くには、ヤンキースグッズやホットドッグなどを売っている出店がたくさん出ている。
だが、オフィシャルなショップには、入れない。
普段は入れるような雰囲気なのだが、閉鎖されているようだ。
ガラス張りなので、外から中は見れるし、中に小さなテレビがあるから試合内容を観れるは観れるのだが。。

寒いんだよ。。

もの欲しそうに外からショップのテレビを見ていると、漢字で「松井秀喜」とかかれた新聞を持ったアメリカ人のおっさんが「この字であってるか?」などと聞いてきた。マスコミの作り出した虚像ではなく、本当にこっちでもすごい人気があるようだ。

実際、NYにいる間、松井が二日連続で一面トップを飾っていた。たいしたものである。

ただ、大スクリーンの画面が球場の側に置いてあって、みんなで応援するといったような状況を想定してたのだが、残念ながらそうでもないらしい。あまり長居しても寒いだけで仕方が無いので、地下鉄に戻った。


NYの地下鉄は、結構ヘンな人が多い。
昔に比べて治安は飛躍的に向上したらしいが、やっぱりちょっと油断ならない。
その日は大声でわめき散らすおっさんが乗っていた。
何か怒っているようなのだが、何を言っているのかさっぱり分からない。
それも我々の英語力が足りないからなのだろうが。。
時折現地の人間から笑い声が聞こえたりもするのだが、やっぱりわからない。やはり英語力をつけるべきなのだろう。


その後、グランドセントラルと言う、NYの中心駅で降りた。
目的は、晩飯。
オイスターバーという、駅の地下にある有名なカキの専門店へ行く。
ただ、さっき食べたハンバーガーが結構重かったため、前菜中心の晩飯となった。

カキフライ(タルタルソースつき)
クラムチャウダー・マンハッタン風(トマトソースのクラムチャウダー)
生ガキ

を食べた。
なんか、とんでもなくひどい味の添え物がついてたのだが、正体は不明。
店員は「ガーリック」と言っていたが。。。違う気がする。
俺の知っているにんにくはこんな味はしない。

ところで、アメリカ人は何でもケチャップをつけたがる。どこにでもケチャップがおいてあるのだ。

危うく、生ガキにケチャップをつけるところだった。

マクドナルドでも、ポテトに尋常じゃない量のケチャップをつけてくれた。
ケチャップ大国だ。

と、とりあえず晩飯を食ったので、ホテルまで歩いて帰って泥のように眠った。

明日はニューヨーク散策だ。

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