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第5章 黄金の輪2 ヤロスラヴリ
スズダリのホテルの朝食。小さなホテルなので料理の種類も少ないが、味は結構イケる。
分厚いクレープというか、具のないお好み焼きみたいなやつ(名前は不明)が美味しかった。
卵豆腐を固めたようなやつも美味。
ところで、昨日パスポートを無くしてリタイアした夫婦は、無事再発行して昨夜のうちに合流できたようだ。
意外と早いんだなぁ。パスポートの再発行。
しかし……問題が発生。
食後9時にロビー集合だったのだが、我々が9時丁度ぐらい行ったら誰もいない。
集合時間を間違えたのかと思ったんだが、バスもない。
ああ、そうあのちょっと遠くに見えるバス。あんな感じの……
俺ら置いて行かれてませんか?
老人は先が短いから朝が早い。
何で添乗員は頻繁に人数数えてるのに今回に限って置いて行かれたのか?
どうも昨日2人リタイアしてずっと25人だったので、そのままの勢いで今朝も「25人揃ったオッケー!」みたいなノリだったみたいだ。でも2人は昨夜復活していたワケで。。
不幸中の幸いなのだが、ロシア観光者は必ず宿泊するホテルで滞在登録(レギストラーツィア)を受ける必要がある。
その際パスポートが必要になるので、ホテルに泊まる初日(つまり昨夜)に一度預け、翌日返却される。
今朝バスの中で各自にパスポートを返却したところ我々のが2つ余ったことでようやくガイドも気づいたらしく、途中でバスがホテルまで引き返してきたという訳だ。
ということは……今日はパスポート預けないので明日だったら本当に気づかれないままだったのか。。
危ない。。。
さて、今日は4時間かけてヤロスラヴリへ向かう。
だんだん移動時間が長くなっている気がして仕方がない。
途中、ミルコ・クロコップに似たバスの運転手が警官に職務質問される場面もあったが、無事解放。
爆睡しているうちにヤロスラヴリに到着した。
ヴォルガ川とコートロス川に囲まれた工業都市ヤロスラヴリは、黄金の輪の北端にして最大の規模を誇る。
モスクワあたりにはいないのだが、この辺りには熊が出るらしい。
伝説によれば、この都市を造ったヤロスラフ公は、襲ってきた熊をオノで撃退してここに教会を建てたという。そういうワケでこの町では熊の紋章がトレードマークになっている。昨日のスズダリやウラジーミルに比べるととても栄えていて、ちゃんと都市している。
昨日と同じく午前中は本当にバスに乗っているだけで、もうランチタイム。
お昼はレストランへ。
・トマトとキュウリのサラダ(またですか)
▲ ペリメニ(ロシア風水餃子)。これは有名ですかね。
▲ 鱈とジャガイモのクリームソース焼き
・アイスクリーム
なんか、モスクワを離れてから何食っても美味しいなぁ。サラダ以外は。
腹も満ちたので、ヤロスラヴリ建国記念公園を散歩。
これはヴォルガ川とコートロス川が合流するところにある。
ヤロスラヴリは建国995周年らしく、5年後には1000周年を迎えるそうだ。
熊の紋章と995と刈り込みの入った庭が印象的だった。
その後、預言者イリヤ教会へ。
緑色のスライムがたくさんのっかった寺院で、中にはきらびやかなイコンがたくさんあった。ここでは賛美歌を聴く。
響き渡る歌声は荘厳。
▲予言者イリヤ教会
次の目的地はスバソ・プレオブラジェンスキー修道院。
要塞のように城壁で囲まれていて、鉄格子状の扉から中に入る。こ
こはヤロスラヴリ最古の建物らしい。無論、タマネギ頭の寺院が続く。
長い名前だが、「救世主変容修道院」という意味らしい。何がどう変容したのだろうか?
鐘楼が有名で、ここにもウスペンスキー寺院があります。あい。
▲ウスペンスキー寺院 | ▲鐘楼 |
タマネギ見学も一段落し、町のスーパーマーケットへ案内してもらった。
ここは本当に現地の人々が買い物をする市場。食料品から衣類、雑貨まで様々なモノが売っていた。特にスイカはでかくて安い。
奥の方に蜂蜜が売っていたので、試しに買ってみた。
色々味見させてもらったんだが、ハチミツってモノによって本当に味が違うんだな。
ハチミツの食べ比べなんてしたことがなかったので驚いた。ハチミツって花の蜜だから、何の花から取るかで味が変わってくるみたいだ。クセの強いもの、酸味のあるものなど、どれがどれだかは言葉の壁があるから分からないけど、違いの分かるハチミツ屋だった。
あとは夜飲む用にウォッカとキャヴィア…は高いからイクラを購入。イクラは一瓶600円ぐらいだったかな。意外と高め。「唐辛子入り」のウォッカもあったんだが、残念ながら目の前で売り切れてしまった。
団体客は競争率が高い。。
市場タイムもあっと言う間に終わり、また4時間かけてスズダリに戻る。今日はあんまり活動しなかったなぁ。
移動途中のトイレ休憩で立ち寄った小さなお店で、ピロシキが売っていたので購入。
肉入り11P、野菜入りとジャム入りが7P、ジャガイモ入りが6Pだ。
テーブルの上の唐辛子や塩コショウなどをかけて食べるみたいだ。
なんかもう、カレーの入ってないカレーパン以外の何物でもない。結構美味しかったけど。
20時だか21時頃にようやくホテルに到着。ここから夕食。
・サラダ(ハムの刻んだやつとかが入っている。まとも!)
・魚のクリームソースがけ(昼に食ったやつに似ているな)
・壺焼きビーフステーキ(壺焼きの中に入っているのはビーフシチュー)
・デザート(朝飯に出てきたクレープみたいなやつのハチミツがけ)
なかなか充実の夕食だった。
食後、腹ごなしにホテルの外に出てみることにした。
近くの公園?らしき場所に、炎が燃えている何かの碑が建っていた。
1941〜45と書いてある。太平洋戦争か?
ホテルの周辺をぐるっと回ってみたが、特に面白いものは何もなかった。
部屋に戻ってウォッカとイクラを……って、イクラの瓶、手で開かねぇ。。!
モスクワのホテルの部屋には缶切りあったんだけどなぁ。。。
結局あきらめて、そのまま寝ることにした。むぅぅ。缶切り探してやる。