第七章 ヘキサゴン
YMINORU | HIDEKI | U1LOW | |||
焼肉テーブル | |||||
MAGIC | MASA51 |
いよいよ叙々苑バトルは第二部へ突入する。
第二部はヘキサゴンバトルだ。
繰り返すが、今日の代金の支払い額の2割はこのヘキサゴンバトルの成績で決定する。
ヘキサゴンバトルは今日の昼突如採用が決まったものだ。
「誰も彼も自信がなかった」という裏背景があったことを考えると、TOEICだけでは支払い額が決まらないこのシステムを誰もが二つ返事で了承したのも納得がいく。
さて、ヘキサゴンというのはフジテレビで放送されているクイズ番組なのだが、そのクイズを再現できるボードゲームが発売され、MAGICがこの年始に購入していた。
それを使って今回のバトルを行うと言う趣旨である。
さて、知らない人のためにここでヘキサゴンのルールを紹介する。
<ヘキサゴンのボードゲームページより抜粋>
6人の解答者が交代でクイズを出題。出題者は解答者への質問や態度から不正解だと思う人を探し出し「ヘキサゴン!」と指名、逆に全員が正解だと思えば「セーブ!」と宣言。 選択が正しければ相手にを×を、反対に選択が誤りなら自分自身に×が付き、×が3つになると失格。最後まで残った人が優勝となります。
果たして「正解」しているのか? それとも「不正解」なのか? 出演者同士がお互いの腹を探り合いながらクイズ&トークが繰り広げられていきます。
幅広い年代でクイズと駆け引きを楽しむことができる新しいクイズ番組、それが「クイズ!ヘキサゴン」なのです!
上の説明で分かった人や、面倒なので詳細ルールはいらないと言う人は下のルールを読み飛ばしてもいい。
あとでバトル内容を見て分からなくなったら、確認しに戻ってきてほしい。
<ルール>
1.勝利条件
最後まで3つの×をつけられずに生き残ると優勝
2.ゲームの進行
参加者が一人ずつ、テーブルを時計回りの順番に交代でクイズの出題者となる。
クイズの基本的な流れは以下の通り。最後の一人になるまで、(1)〜(7)を繰り返す。
(1)出題者が問題を選択する。選択方法については後述。
(2)出題者以外の参加者はクイズの回答を各自の持っているボードに記述。
(3)出題者は、問題の答えを「間違えている」と思う人に対してヘキサゴンコールをする。
(4)ヘキサゴンされた人が答えを間違えていたら回答者に、正解していたら出題者に×が一つ付く。
(5)出題者のヘキサゴンコールが成功すれば、他の回答者にもヘキサゴンコールをかけることができる(そのまま次のターンに流しても可)
(6)クイズ終了。×が3つ付いた人は失格となり、ゲームから脱落する。
(7)次の人に出題者が移る。
3.セーブについて
出題者が「全員が答えを正解している」と思えば、「ヘキサゴン」の代わりに「セーブ」を宣言できる。
もしも本当に回答者が全員正解していれば、出題者は好きな人一人に×をつけることができる。
回答の中に一人でも間違いがあれば、出題者に×がつく。
4.ボーナススリーについて
出題者が1つの問題で三人連続ヘキサゴンを達成できたら、自分の×をひとつ減らすことが出来る。
もちろん元々×が1つしかない場合は何も起こらない。
5.クイズの選択方法について
クイズは、問題を伏せられている全20枚のクイズカードの中から一枚選んで出題する。
カードには内容ではなく、以下の5つのジャンルと回答率カードに記されている。
ジャンルは、「有名進学塾小学6年生」「渋谷・池袋女子高生」「東京大学男子学生」「丸の内OL」「新橋サラリーマン」の5種類。
いずれかのジャンルの人に問題を出し、何%が回答できたかの情報が載っている。
(例) 有名進学塾小学6年生 73%
この場合、小学6年生が約7割回答できるという問題なのだが、それ以上のことは出題者が推測するしかない。
小学生が解けるぐらいものすごく簡単な問題かもしれないし、「子供の常識」ゆえに大人には分からない問題の可能性もある。
以上が基本ルールである。
まさか新宿の游玄亭で特別個室まで取って、夜中にこんなクイズゲームが繰り広げられたことなど叙々苑始まって以来のことではないだろうか。
しかし、我々はやる。
なぜなら我々はここに接待にきているわけではなく、戦いにきているからである。
ちなみに古いルールを確認しておくと、「眠いといったら500円」である。
既に時計は3時を回っているが、先ほど大いに笑わせてもらったので戦士たちは意外と目がらんらんとしている。
だが。。。
HIDEKIがくたばり気味だ。
さっきのYMINORUのスコア公開以来、脳に重大な障害が発生した模様だ。
言ってみればハングアップしている。
何を言っても聞いてるのか聞いてないのかよく分からない。
一応、ヘキサゴン「やる」とは言っているのだが、かなり怪しい。
ルール説明も大して頭に入っていない。
とりあえず、HIDEKIを放って置いて練習とルール確認を兼ねた前哨戦を行うことにした。
もちろんこのゲームは代金争いには無関係である。
前哨戦に関してのゲーム展開の説明はここでは省くが、結果は
1位 MASA51
2位 MAGIC
3位 U1LOW
4位 YMINORU
となった。
「テレビを見てヘキサゴンの勝ちパターンを見抜いた」と豪語するMASA51、やや有利か?
もちろん、例によって例のごとく根拠のないビッグマウスの可能性は十分ありうる。
さて、いよいよ本番の開始……なのだが、HIDEKIがいよいよ本格的に寝に入っている。
もう、座敷だからと言って100%仰向けにひっくり返っている。
確かに「眠い」と言ったら500円だし、「眠い」とは言っていないのだが、
いきなり寝に入るというのはどうしたものか?
「遅刻するな」と言われたけど遅刻しそうだから学校休むとか、そういうレベルだ。
ミもフタもない。
仕方がないので、最後までHIDEKI抜きにして行う。
ヘキサゴンバトルによる配分は以下の通り。
飲食代金全体の20%のうち
1位 0%
2位 10%
3位 20%
4位 30%
5位 40%
ちなみに言っておくが、飲食代金全体の20%を甘く見てはいけない。
金額については後に回すが、2位と3位でも大違いだ。
なお、HIDEKIは倒れっぱなしなので3位固定として扱うことにした。
つまり、我々が取り合うのは1,2,4,5位となる。
1・2位ならば勝ち組、4・5位ならば負け組といって差し支えないだろう。
さぁ、いよいよバトル開始だ!!
第八章 知識と駆け引きへ