第一章 バトル開始
有楽町マリオンの一階で20時に集合。
皆、一様になんだかよく分からない笑みを浮かべている。
それぞれ心中に思うところあるのだろう。
かくして我々は、銀座マリオンの11Fにある、銀座游玄亭へと足を運んだ。
店に入ると、品のある受付のおじさんが予約を確認し、和服のお姉さんに連れられて奥へ。
・・・・・・え?
個室だ。
広い畳の空間に、掘りごたつ。
そして、それぞれに座椅子と白い座布団。
もちろん座椅子には肘かけがついている。
8人用の席だろうか・・・?
それを、5人で占有。
ありえん。。。
部屋を取ったYMINORUに感謝である。
・・・・・・が、これで游玄亭がただ事じゃないこともはっきりした。
何しろ、何やら政治的な黒い会合が始まってもおかしくないような雰囲気の部屋だ。
まさかこんな部屋でTOEICのスコア対決をするなど、誰が予想できるだろうか?
とにかく、恐る恐る慣れない席に座る。
余裕を見せようとアピールする受験者3人。
まさか3人が3人とも自信があるわけじゃないだろうが・・・・・・
游玄亭は、着物のお姉さんが一人一人に前掛けを首に下げてくれる。
もちろん、どこかの食べ放題の焼肉屋で出てくる、すぐ破れそうな紙製のヒラヒラした前掛けなんかじゃなくて、布でできた白いエプロンみたいな立派なやつだ。
焼肉屋に圧倒されている場合ではない。
いよいよバトル開始である。
本日の段取りは、こんな感じの予定だ。
1.料理を食いながら、質問タイム。外馬の質問に、受験者が答える。ただし、別に本当のことを言っても嘘をついても構わない。
2.ラストオーダー後、外馬が予想を決定。ファイナルアンサー以降の予想の変更はなし。
3.最後の料理を食いながら、質問タイム。今度は本音で回答。
4.結果発表。400点から5点刻みでカウントし、該当するスコアが呼ばれたらスコアシートをテーブルに出す。
つまり外馬は、受験者への質問への反応や、焼肉の食いっぷりなどを総合的に判断して予想を立てる。
自信がなければ控えめになるだろうし、逆にハッタリを噛ませる事で残り二人の戦意を喪失させる作戦もあるだろう。
各々、ビールなど注文。
そして料理は、葱タン塩、カルビ、ハラミなどを注文である。
まずはジャブと言ったところか。