第2章 パルテノン(2日目)



1.アクロポリスのパルテノン神殿

アテネ。
8:30起床。5:30に寝たのに。算数が得意な人は、何時間寝たのか計算してみよう。
しかし、そこは安旅行。ギチギチスケジュールには目をつぶるしかない。
朝風呂に入る。すると、旅行出発直前の深夜にわざわざ買いに行ったはずのシャンプーを、日本に忘れてきている。先が思いやられてならない。



朝飯は、例によってバイキング形式で、パン、玉子、ハム、チーズ、蜂蜜をかけて食べるヨーグルト、桃の缶詰(缶には入ってないので本当に缶詰かは不明)などであった。専用の巨大なパン焼き機があって面白かった。あれがパン焼き機だと気付かない人多数。絵に描いて紹介できないのが残念。

10:00、出発。午前中はツアー形式。
アテネの町の一通りは、バスから眺める。
すると、アテネ・オリンピックで使ったスタジアムで降りる。

「はい、ここで写真を撮るために時間を取りマース」

確実に日本人、舐められている。
オリンピックスタジアムは結構広く、全面大理石。観客席への道は塀で閉ざされているが、皆無視して乗り越えていく。観客席の一番上からの眺めは中々良かった。ここで、Isomuraが石の破片を拾って来た。

次に行ったのが、アクロポリス。世界史の教科書に出てくる、城塞都市である。ここにあの、キン肉マンゼブラチームの副将であった「パルテノン」がいる。

ギリシア建築、いや古代ヨーロッパ建築を代表する巨大神殿パルテノン。アテネの守護神・アテナを奉っていたパルテノン神殿は、想像よりもかなり巨大だった。残念ながら内部はほとんど朽ち果てており、見るからに工事中なのが痛々しかったが、それでも荘厳である。

なお、アクロポリスに入ったと単に突然大雨が降ってきた。博物館で雨宿りしたが、我々がアクロポリスから出た瞬間に雨がやんだ。実はこの旅行中、雨が降ってきたのは後にも先にもこの瞬間だけだった。なぜだろう?



2.世界の七不思議〜ゼウスの像〜

その後、本当は「おみやげ」の店に行くはずだったのだが、帰りに渋滞に巻き込まれて中止となる。バスはアテネの中心「シンタグマ(憲法)広場」で止まり、ツアーは解散となった。

我々2人はとりあえず昼飯を求めて、シンタグマ広場を南下、ミルトンズという店にはいる。ここで、ムサカ(ギリシア名物。挽肉・玉子・ナス・ホワイトソースなどを重ね、オーブンで焼いた物)とポーク・シシカバブ(串焼きの豚肉に、トマトソースをかける)などを注文。結構高かったが、美味しかった。また、オリーブで出来たジャムみたいな物も出てきた。

その後、近くの町をふらつく。この辺には日本人はほとんどいない。おみやげ物屋が多く、そこで神話トランプや、神話の本(英語)などを購入。Isomuraは、変なコースターみたいな物を買っていた。

土産街を探しに探して、とある店でゼウスの像を見つけ、購入。この周辺では、唯一色のついた、ゴージャスな感じの像。値下げ交渉の末、ある程度まで行くが、ドラクマの現金が足りない。カードを使おうとすると、値引率が下がってしまうという。そこで、店のお姉さんについていって、近所の両替屋で両替をしてもらうことにした。というわけで、ゼウスの像を購入。2000〜3000円くらいかな。後で調べたら、この像のモデルは世界七不思議の一つに数えられているらしい。しかし、どこがどう不思議なのかは不明。

その後、ゼウス神殿へ。ゼウス神殿は今では柱が少なく、見るも無残だが一応確認。元々は巨大な神殿だったらしい。

その足で、アテネの町の比較的ノンビリしたエリアをうろつき、旧アゴラへ。古代神殿なんかがたくさんあるエリアであるが、時間的に閉まっている感じだ。たまたま同じツアーの人に会い、写真をとるIsomura。

町をふらついていると、一つの店を発見。中に入ると、レコードがあった。Isomuraが目を輝かせながら物色。店のおっちゃんは店番もせずに、隣の店のおっちゃんと口論中。おばちゃんは店の奥で、清算の後にスヌーピーのボロボロのおもちゃを見せてくれた。おもちゃというか、ビックリ箱。ちなみにお値段は日本円で20000円。高いってば。なんでも、作者が死んだからプレミアがついてるんだそうだ。

店を出て歩いていると、アメ横みたいな町に出る。市場っぽくて、オレンジを惜しげも無く何個も潰して絞るフレッシュジュースを飲んだり(美味しいが、滅茶苦茶甘い。でも、200円以下)、像を探したりした。奥まったところでIsomuraがレコード探しに走り、俺は彫像を探しに出たので、しばらく分かれる。

その後、市場の駅からホテルのある町・オモニア広場へ。なんと一駅だった。随分歩いたものだ。

ホテルに一度戻り、再び町へ。途中、市場で肉を売られそうになるが、調理の仕様がないので諦めた。晩飯を食いに再びアクロポリスへ。今度は歩いていく。

晩飯は、その辺りのタベルナ(食堂)で。
入口で、
「5分待て」
と言われたので、待つ。
………10分経過。店員に言うと、
「1分待て」と言われた。待つ。
………5分経過。店員に言うと、
「2分待て」と言われた。待つ。
………5分経過。店員に言うと、
「1分待て」と言われた。待つ。
・・………………無理やり中に入ると、店内で待たされて、すぐに席が用意された。ギリシア人のいい加減さを思い知った。

さて、タベルナで食ったものは、

本日のスープ(ちょっと酸っぱい)
タラモサラタ(たらこのポテトサラダ。びっくりドンキーにあるような奴)
ラムの焼いた奴
チキンの焼いた奴

ウゾ(ギリシアの名物酒。最初は透明だが、水で割ると白く濁る)

などであった。Isomuraは「パンの代わりにライスをくれ」と言っていたが、通じなかった。というか、そもそも「ライス」が分からないらしい。筆談でもやっぱり分からない。そうか、ライスという文化が無い国なのかと思いきや、なんと注文したラムやチキンには、ちゃんともとからライスが入っていた。うーむ。

なお、ガイドブックによればウゾは「水を入れると濁る」のだが、運んでもらった時点で既に水で割られていて濁っていた。味は、どこかで飲んだ味だが思い出せない。うまくはなかった。

ちなみに、帰りはどうやって帰ったのかよく覚えていない。

第三章 エーゲ海クルーズへ