6.確率論
モノポリーに勝つために必要なものは、運と交渉力と先読みと大局観……とまぁいろいろあるが、ゲームを支配しているのは人間の心とサイコロの出目、これだけである。人間の心理に関しては後で述べるとして、ここではサイコロの出目とボードの配置で決まる確率について書いていこうと思う。ただし、実はこれ、「知っておきたいこと」というほど知らなければいけないわけではない。数字がたくさん出てくるが、大体どのくらいの確率になっているのか、ということだけ分かっていればよいだろう。
(1)カラーグループ別確率一覧
何度かゲームをしていると分かるが、どのカラーグループも同じ確率で止まるわけではない。もちろん、鉄道会社は4枚あるので当然止まる確率は上がるし、逆にダークブルーなどは2枚しかないので必然的に止まりにくくなる。だが、それ以外にも、土地が刑務所の後にあったり、チャンスカードが影響したりと、様々な要素が確率には関わってくる。というわけで、ここに一人のプレイヤーが一周する間に止まる確率をカラーグループ別に表してみた。
1 | 鉄道会社 | 64% |
2 | オレンジ | 50% |
3 | レッド | 49% |
4 | イエロー | 45% |
5 | グリーン | 44% |
6 | ライトパープル | 43% |
7 | ライトブルー | 39% |
8 | 電力・水道会社 | 32% |
9 | ダークブルー | 27% |
10 | ダークパープル | 24% |
この表がプレイヤーの実感と一致しているかどうかは分からないが、暗記する必要は全くないので、なんとなくこっちのほうが確率が高い、くらいに意識しておくといいだろう。
(2)サイコロの出目 発展編
サイコロを二個振って出る確率が、7を中心とした山を描くようになっていることは前に述べた。
では、二手目、三手目を全て考慮に入れた上で、止まる確率と言うのはどのように変わってくるのか。細かい計算は省略するが、どうやら1周(40マス)進むのに、一番止まりやすいのはやはり7であるようだ。その確率は、18%。
7以降で、一番出にくいのは、13マス目。つまり、次、あるいはその次にサイコロを振ったときに一番止まる確率が少ないのが13マス目ということ。約12%しかない。だから、家を建てるときなど、どの土地に建てるのか迷った時などは、できるだけ13マス目ははずしたほうがよいだろう。
(3)止まりやすい土地
更に細かく、同じカラーグループでも止まりやすい土地、止まりにくい土地がある。
止まりやすい物件は、順にイリノイ通り、B&O鉄道、テネシー通り、ニューヨーク通り、リーディング鉄道で16%前後の確率で止まる。
逆に止まりにくいのは、地中海通り、バルチック通り、パークプレイス、オリエンタル通り、ステーツ通りで、11%前後の確率となる。
(4)ゲームスタート順による勝率
最初に、サイコロを振って順番を決めるのがモノポリーの基本ルール。5人プレーだと仮定して、1番手と5番手では、圧倒的に有利・不利が出るのではないか、と考えてしまうが、実際はどうなのか。
結論から言うと、確かにスタートが早いほうが得をする。ゲーム開始から終了までの間に、一番手と五番手の間には、収益に150ドルの差が出る。ただ、カードや税金などの不確定要素によるばらつきが激しいため、最終的には勝利確率に差はほとんど出ないようだ。
(5)様々な確率
自力独占の確率。どこかのカラーグループを、交渉なしで一人で独占する確立は、5人プレーのときで10%。ただし、ほとんどはダークパープルやダークブルーなど、2枚しかないカラー。それ以外の3枚物件を一人出揃える確率は、2%に満たない。やっぱり交渉しないとモノポリーでは勝てなそうだ。